2019年くらいからVRゴーグルの人気が出始め、徐々に持っている人も増えてきましたね。
今回は、中でも人気のデバイス「Oculus Rift S」と「Oculus Quest」の違いについて、細かく見ていきたいと思います。
Contents
Oculus(オキュラス)とは?
まず、Oculus(オキュラス)というのは、VRゴーグル製品に特化したアメリカ企業であり、商品のブランド名です。
始まりは2012年、「Oculus Rift」を発表し、クラウドファンディングのキックスターターで発表後4時間で25万ドル、36時間後に100万ドルを調達し、注目を浴びました。
その後、Facebookが同社を買収。
2017年に初のスタンドアローン型ヘッドセット「Oculus Go」が発表されました。
今回紹介する「Oculus Rift S」はRiftの後継機、「Oculus Quest」はGoの後継機と考えてもらうと分かりやすいでしょう。
(RiftとGoは現在は販売終了しています。)
「Oculus Rift S」と「Oculus Quest」の違い
さて、ここで気になるのがOculus最新機種2台の違いです。
それぞれの特徴やスペックをまとめてみました。
Oculus Rift S | Oculus Quest | |
機種タイプ | PC接続型 |
スタンドアローン型 (兼PC接続型) |
トラッキング |
6Dof |
6Dof |
解像度 |
1280x1440x2 液晶ディスプレイ |
1440x1600x2 有機ELディスプレイ |
リフレッシュレート | 80Hz | 72Hz |
視野角 | 115° | 100° |
処理能力(プロセッサ) | PC側のグラフィックボードに依存 | Snapdragon 835 |
重量 | 500g | 571g |
価格 | 49,800円 |
64GB:49,800円 128GB:62,800円 |
まず、Oculus Rift SもQuestも、どちらも6DoF(=6軸センサー)です。
Dofとは「Degree of Freedom」の略で、デバイスの動きの自由度を表したものです。
VRゴーグルには「3Dof」と「6Dof」があり、ひと昔前までは「3Dof」が主流でした。
しかし、「3Dof」は首の3方向への回転しかトラッキングしてくれません。
一方、「6Dof」はその3軸に加え、体の前後、左右、上下の動きもトラッキングするようになりました。
つまり、「物陰から敵をのぞき込む」「迫りくる障害物をよける」などといった非常にリアルな動きまで再現できるようになったのです。
正直「3Dof」と「6Dof」では、全然次元が違います。
なので、VRを買うならば絶対6Dofがおすすめなのですが、その点では両者ともクリアしています。
で、「Oculus Rift S」と「Oculus Quest」の違いという点では、個人的には大きく3つあると思っています。
PC接続型かスタンドアローン型か
「Oculus Rift S」はPCに有線ケーブルで接続して使います。
アプリのダウンロードやインストールも、PCを経由して行います。
ゲーム中や動画視聴中もケーブルを繋いでいるので、時々ひっかかったりすることもあります。
なので、あまり激しい動きをするゲームだったり、VRをプレイする部屋とPCがある部屋が別々だったりする場合は、若干考える必要があります。
VRボクシングのゲームがあるのですが、対戦中、体が必然的に回転するんですよ。
コードを繋いでいたら、やはりちょっと動きにくいですね。
一方、スタンドアローン型のOculus Questはそのあたりを考慮する必要はありません。
ヘッドセット単体で動きますので、PCは必要ありません。
が、デメリットとしては少し重いです。
デバイスの中に小さなPCが入っているようなものなので、致し方ないのですが、長時間プレイしていると首が疲れたりする人もでてくるでしょう。
(個人的にはあまり感じませんが。。。)
ディスプレイ解像度とCPU/GPU
ディスプレイ解像度は、一見Questの方が高そうなのですが、正直あまり変わりません。
ただ、CPU/GPUについては、Questはデバイス内臓のものですが、Rift Sは接続しているPCに依存します。
なので、ハイスペックなPCを利用すれば、それだけクオリティが高くなります。
「VRチャット」というアプリがあるのですが、これ、Quest版とRift S版があるんです。
で、Quest版だと、プレイヤーのアバターが全て表示できないなど制限があります。
なので、ゲームや動画を最もハイクオリティで楽しみたいという場合には、Rift Sに軍配が上がります。。。
と言いたい所なのですが、Questは「Oculus Link」という方法で、PCと接続することもできるんですよ。
これを使えばクオリティはRift Sと変わりません。
(というか、Questはこの「Oculus Link」によって、Rift Sの良いところを全部飲み込んじゃってます。)
参考記事
QuestをPCに繋げて「VRチャット」をプレイすれば、制限もありません。
なので、正直画質に関してはどちらが上ということは言いにくいんですよね。
結論としては、画質や処理速度という点では、どちらも現時点では最高水準ですし、素晴らしいです。
価格
最後に、気になる価格です。
Rift Sが49,800円、Questは64GBが49,800円、128GBが62,800円となっています。
(どちらも送料&税込)
どちらも同じくらいなのですが、Questの128GBは13,000円アップという形になっています。
個人的には、Questの方がデバイス内部にプラットフォームなどが入っていて、さらにPC接続も可能(=Rift Sの機能を包含)なのでお買い得なのかなーと思ったりします。
まとめ
以上、私がOculusを数か月使ってみて感じたOculus Rift SとQuestの違いでした。
ハイスペックなPCを持っていなかったり、VRをプレイする場所がPCと離れているといった方は、迷わずQuestを選択で良いんじゃないかなと思います。
それでもあえてRift Sを選ぶという場合は、
・ハイスペックなPCを持っている
・プレイする場所にPCがある
・動きの激しいゲームをしない
・自宅以外の場所で遊ばない
このあたりの条件に当てはまれば、Rift Sを選んでもいいんじゃないでしょうか。